時計の針のように

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時計の針のように

私たちは、何度もすれ違う。 感情は時計の針のようで近づいたり遠のいたりする。 私の彼に対する思いも、きっとそうだった。 中学生の頃、私はいつものように彼と約束をした。 駅の前で11時に会う約束。 私は11時少し前に駅に到着した。 しかし彼の姿は見当たらない。 すると彼から電話がかかってきた。 「結菜(ゆいな)?ごめん、後5分くらい待ってもらっていい?  11時5分には着くから!」 「え、また遅れるの?この前もあと5分って言ってたけど…分かった。必ず来てね。」
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