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『………今は昔、竹取の翁といふ者ありけり、野山にまじりて竹を取りつつ、よろづの事につかひけり。名をば讃岐の造となむ言ひける。』
皆様、はじめまして。
知る人ぞ知る。妾の名前は、かぐや。
月からのお迎えが来てから、もう直ぐ1年が経つと申されますのに、妾の身体は未だにおデブのままであろうとは………。
この星へ来て、お団子の旨さの虜となってしまったが故に、ついつい食べ過ぎてしまったワタクシと言うモノが憎い。
それが故に、月の世界に帰る事を許しては貰えずに、後、1年の猶予を与えられたのは宜しいのですが………。
………嗚呼。
星降る夜に月の光に包まれて………。
妾の世界へ帰りたい………。
《 完 》
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