それでも私は無味魂

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子供達は死んでしまった。旦那もとっくに死んでしまっている。そして私ももうすぐ死ぬ。つまり、今度は天国で家族団欒が出来るじゃないか。恐れる事はない。 私のせいで突然死んでしまった子供達には申し訳ないけど。まだ生きたかったよね。学校、卒業したかったよね。ごめんね…。 今日が終わるまであと1分。私はただ微笑して悪魔を見詰めていた。 な、何なんだよお前…。こんな事態になって、何で俺様に微笑みかけれるんだよ!狂ってんのか!こえーよお前! 悪魔がたじろぎながらそう叫んだとたん、今日が終わり、私の命は尽きた。 私の遺体を悪魔が見詰める。食べるかどうか迷っている様だったけど、やがて大きな口を開けて、子供達同様に頭からかぶりついた。 ギャー!不味い!なんだこいつ!全く悲しみの味がしねぇ!幸福に充ち溢れてるクソみたいな味がする!うぇ…うええ…。 あまりの不味さに、悪魔はショック死してしまった様だった。バーカ!ざまーみろ。 私は死んでしまった悪魔の死体を一瞥(いちべつ)して、上へと向かって行った。
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