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P4
夜銀鳥の姿が消えた途端、
美しい夕暮れ時のはずの風景が、
また、一転し、
真っ暗な、
そして、
より一層の激しさを増した
水しぶきが、
体中にぶちあたる。
慌てた兄は、弟の手を握って、
その屋根の下に飛び込んだ。
小屋だと思ったその場所は、
なんとなく、
見た事のある場所。
いつも
自分たちが暮らす檻の前で
見た事のある
アレがあった。
「待ち合い場所?」
兄がポツリと呟いた。
❃
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