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「なんか、時計が光ってるんだけど」
「動かないのに何でだ?」
その瞬間、たけしたちはまぶしい光に包まれた。
気がつくと、別の場所にいた。
「みんなは?」
しかし、他のメンバーの姿がない。
「ここは?」
どこかで見たことがある景色。それはたけしが小さい頃に住んでいた家だった。
「確か、この後……」
『火事だぁ! 逃げろー!』
そう、家が火事になり、たけしを助けようとした父親は、母親にたけしを渡した後、崩れてきた柱に挟まれ、命を失った。
「それで引っ越したんだ」
ここで、映像が消え、何もない空間に戻る。
「たけし!」
「みんな」
「俺たちどうしたんだ?」
「変な映像見せられたよ」
「俺は子供の頃のだな」
「たけしは父親亡くしたんだったな」
「俺を助けるためにな」
「何でそんな映像を?」
『過去の自分に勝つためさ』
「誰だ? ってお前は……」
「小さい頃の自分?」
『そうさ』
「私たちのも」
『過去の自分に勝ってもらうよ』
過去の自分たちは武器を持っていた。
「こっちは丸腰だ」
『その代わり、魔法を使えるようにしておいたよ』
「けど、負けたら……」
『時代が逆行つまり、巻き戻る』
「過去に戻るってことか?」
『それだけじゃない。そこから再スタートさ』
「なんだって?」
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