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数日後、萌子たちは山の中を歩いていた。
「すでにソロキャンである意味を見失ってるな」
と総司が呟く。
今日は猪目神社の裏山でキャンプだ。
この少し上の方に、総司の知り合いの土地があるので、そこでみんなでキャンプをやるのだ。
それぞれがテントを持ってきているが、寝るとき以外、ほぼ団体で動いている。
「でも、やっぱり、みんなでやると楽しいですよね」
キャンプで使えそうな木の枝やツルを探して、山の中を歩いていた萌子は、総司に訊いた。
「そういえば、あの穴、なんだったんですかね?
私が落ちた穴」
「さあな。
呪いの猪目神社の裏に突然空いた穴だし。
あやかしの出てくる穴だったりしてな」
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