免許皆伝したくないですっ

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 ふたりで珈琲を沸かし、並べた椅子に座ると、ダイダラボッチの消えた星空を見上げた。 「そういえば、テント一個しかないですね、今日」  ソロキャンにならないな、と思って、萌子は言った。 「……一個しか持ってこなかったからな」 「とってきましょうか、神社の倉庫近いから」 「莫迦か、お前は」 「え?  なんでですか?」 「いや、別にいい……」  そこで、総司は振り向き言った。 「ウリーッ!  その生きた友だちに、お前は駆け抜けられないと教えてやれっ」  ウリの生きたウリ友だちが、ウリと一緒に走れる感じで、テントに突っ込んでってなぎ倒しかけたからだ。
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