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ははは、と笑った萌子は、
「じゃあ、新しく課長に憑くあやかしとか出てくるかもしれませんね。
藤崎に霊が憑きやすいみたいに、課長にはあやかしが憑きやすいみたいなんで」
と言った。
茂みを抜けた先の地形に見覚えがあると思ったら、足許にあの穴があった。
ふたりでつい、覗き込むと、中には膝を抱えた一つ目小僧がいた。
総司は一つ目小僧と目が合ったようだった。
可愛らしい一つ目小僧が、総司を見て、にこ、と笑う。
青ざめる総司の横で、
……新しい仲間が増えそうな予感がする、と思いながら、萌子は苦笑いした。
完
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