雨が降らなくなりました

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 ……すごい余裕だ。  他の人が言ったら、嫌味っぽくなるかもしれないセリフだが。  なにかこう、言動が突き抜けすぎてて腹が立たないっ。  師匠と呼びたくなる感じだっ、と藤崎が、というより、藤崎に憑いているヘタレの霊が思っていた。 「なにそれ、俺も混ぜてよ」 と(さとし)がやってくる。 「でもさ。  今の発言、問題があるよ」 と理が瀬尾に言っていた。 「同期の仲を壊すのは、美女じゃなくて、先に昇進した総司に対するお前の嫌味だろ」 「総司だから言ってんだよ。  他の奴なら言わないよ。  あいつ、ああ見えて、人の話、なんにも聞いてないから、遠慮なく不満をぶつけられるんだよ。  昨日だって、真面目な顔で俺の話に頷きながら、途中からたぶん、違うこと考えてたよ」 「キャンプのこととか考えてそうですよね」 と藤崎も苦笑いして同意した。
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