チャイムが鳴ったら

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織田君の突然の告白に胸が高鳴り、顔が熱くなった。 「少し考えさせて」 咄嗟の事とは言え、 なんて気の利かない返事。もう、私のバカ。 「NOじゃないんだね。良かった。待つよ」 織田君は、ホッとした様子で柔らかく微笑んだ。 二人で並んで歩く帰り道は、なんだかフワフワとした気持ちで、委員会の事やクラスの事など色々と会話をしたはずなのに良く思い出せない。 ただ、二人を照らす街灯の影法師が仲良く並んでいた事が印象的で写真のように心に刻まれた。 家の前まで着いたのに、なんとなく離れ難くてやっとの思いでカバンを受け取り「また、明日」と告げる。 織田君からも「また、明日」と言われとても寂しく思った。 踵を返し少しづつ遠くなる後ろ姿を見送ると、織田君が振り返り、手を振ってくれた。 私も手を振る。それだけでうれしい。 自分の部屋に入りさっきまでの事を思い出すと勝手に顔がニヤケてしまう。 「私、織田君に告白されてだんだ」
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