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「あら、一翔1人?陽翔君はどうしたの?」
「疲れて眠っちゃったみたい。」
「そうなのね。だったら部屋に夕食を持っていくから、一翔は陽翔君の側にいてあげてね。」
「うん、わかった。」
一翔は言われた通りに部屋に戻り、陽翔の側にいることとなる。
「むにゃ……、うーーん……、ここは……?」
「僕のお部屋だよ。」
……グーー
陽翔の腹が鳴り響き、再び恥ずかしそうな顔になった。
「うぅ……」
「お腹空いたよね。さっきママが僕のお部屋に持ってきてくれるって言ってたから待ってよう。」
「うん、わかった。」
2人は夕食を持ってきてもらうまで、部屋でのんびりと過ごしていました。30分後、扉が叩かれる音がした。おそらく、夕食を持ってきてくれたんだろうと確信した一翔は扉を開けた。
「陽翔君、目が覚めたのね。」
「はい……」
「ママ、此処においてほしいな。」
「わかったわ、食べ終わったらお風呂に入ってきなさいね。」
「はーい!」
2人の返事を聞き、一翔の母親はニコニコしながら部屋を出ていった。
「う~ん、やっぱり一翔君のママのお料理美味しい。」
「そう言ってもらえると僕も嬉しいよ。」
「ねぇ、僕、いつまで生きられるのかな?」
「え!?陽翔君、いきなりどうしたの?」
「僕、眠っちゃってるときに夢をみたんだ。」
「夢?」
「うん……」
急に悲しそうな顔をするものだから一翔はそっと陽翔の頭を撫でてやり、こう言った。大丈夫、僕がきっと陽翔君を幸せにしてあげるから。と……
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