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昼食
ーー正午ーー
「一翔、一緒にご飯食べよう?」
「あぁ、もう昼だったな。」
教室へ戻ってからは特に何もすることがなかった2人は時間が来るまでゆっくりしていた。
「僕、今日は一翔のために一生懸命お弁当をつくったんだよ。」
「陽翔は料理がうまいからな。」
「えへへー。」
陽翔は一翔に誉められ照れていた。
「か、可愛い。」
「ほぇ?」
「いや、なんでもない。さ、食べようか。せっかく陽翔が一生懸命つくってくれた弁当だもんな。」
「うん。」
2人は一緒にお弁当を食べた。お弁当の中はバランスよく考えられた料理が沢山入っていた。
「はい、一翔。あ~ん…して。」
「おいおい、やめてくれよ。」
「だって今ここにいるの僕たち2人だけだよ。恥ずかしがることないよ。あ、もしかして照れてる?」
そう、今教室にいるのは一翔と陽翔の2人のみである。いくら2人きりでも人に食べさせてもらうことに抵抗がある一翔にとっては恥ずかしいのだ。反面陽翔は幼い頃からの影響で慣れているため抵抗はないみたいだ。だが、陽翔も恥ずかしい思いをした経験がある。それは今から半年前での出来事だ。
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