ひとりごと

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ひとりごと

恋ってどんなものだろう。 多くの物語でかたられて、なのにはっきりした答えは1つもない。 でも、色に例えるなら、きっとそれはピンク色。 淡くて優しい恋の色。 町に流れる歌の歌詞も、それを自称する小物もお菓子も、みんなその可愛らしい色に染まってる。 でもね、わたしは、違うと思うんです。 恋はきっと、もっと…色んな色が混ざっていると思うんです。 ピンク、青、赤、黄色、緑。 それが優しく合わさって、混ざって、オーロラみたいに遠くで揺らめくの。 パステルカラーの空の中では星が瞬いてる。 銀じゃなくて、金の星。 きらきらと、宝石のかけらみたいに。 星にも空にも、私は手が届かない。 だから私は、恋を知らない。
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