海は思いを見つけてくれる

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 海はここからだと電車で2時間半かかる。 夏の海はきっと人が多くいることだろう。 そうも思いつつ僕は家から飛び出さずにはいられなかった。スマートフォンと最低限のお金だけを持ち、最寄の駅へ向かう。夏の暑さで地面が揺れているように見える。空を見ると太陽の光がじりじりと僕の体を燃やしていた。 電車は冷房が涼しく快適だった。夏休みということで電車に乗っている人々はどこか輝いているように見えた。その姿は僕とは対照的だ。僕は電車を乗り継ぎ一人海へと向かった。  海へ着いたのは夕方だった。 夏は日が長いのでまだまだ明るい。 海へ来ている人は思ったより少なかった。 浜辺を一人で歩く。海風が心地よく吹き、 僕の肌をなでた。
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