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おまけ2 もう切ないとは言わせない
金星が消えて、朝が来る。
寄り添ったままうとうとして、とりとめない話をして、話題がなくなったら唇を重ねて。
嬉しいのに、瞼はすごく重くてやるせない。
帰したくなくて、仕方ない。
だんだん透けて行く自分を、悲しそうに見ないで。
かぶっていたフードを掴む手が、力を込めている。
ほとんど空気になっていく感触にすがりついて、僕はようやく絞り出すように、言えなかったことばを伝える。
泣きそうになる。耳が痛くなる。辛いからじゃなくて、熱くて。
あなた以外は、どうなってもいい。
世界なんかいらない。
熱っぽい声に何も答えられないくせに、どうして時間はうらめしく動いていくんだろう。君以外なにもいらない。
嬉しい。
消える寸前にきこえた言葉に、胸が甘くしめつけられる。
色恋なんかもう、いらないって思っていたくせに。
色恋なんかもう、無意味だって捨てたはずなのに。
おやすみなさい。
おやすみなさい。
ストリーミング放送で音楽を聴きながら、帰り道。
妙なバンド名の曲。
もう切ないとは言わせない。
遮光カーテンを閉めて、僕はそっと眠りにつく。
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ゲスの極み乙女。のこの曲が大好きなので……お粗末でした。
推しは休日課長氏です。くまのぬいぐるみみたいで、かわいい。
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