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「11時の妖精っ!!」 「はい?」  思わず叫んだら、怪訝な顔をされてしまった。  そりゃそうか、偶々シチュエーションが似てるってだけで、妖精は本の中の話だもんな。だけど―― 「お席へ ご案内いたします」  何事もなかったかの様に営業スマイルに戻った彼が颯爽と歩く姿は、どことなく11時の妖精の雰囲気を漂わせていて。 「君を必要としてる人は、きっといるよ!」  そんな言葉さえかけてくれそうな気がしたんだ。
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