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サッカー部の朝練が終わり、更衣室で着替えるより前にスマホを取り出した。
いつも、美由からのLINEが入っているからだ。
いつもは頑張ってとかだが今日は違った。
しんどいんから休むねという文。
昨日はしんどそうじゃなかったのに。
むしろ、新しくできたパンケーキ屋に行きたいってはしゃいでたのにな。
大丈夫。何かあった?と送り、スマホを鞄に入れ練習着を脱ぐ。
教室に入ると、美由と仲の良い佐久間と風間が楽しそうに話しているのが目に入り、二人に話しかけようと近づいた。
「勇馬君。おはよう。美由ちゃん、体調悪いんだってね」
佐久間は俺に気づき、話しかけた。
「あぁ、俺もさっきLINEで知ったわ。昨日はあんなに元気だったんだけどな」
「······そうだね」
佐久間はフッと笑うと、自分の長い黒髪を撫でていた。
「風邪かな?そんな感じしなかったけどなー」
俺と佐久間の話に風間が入る。
風間はスカートの下にはいている体操服の半パンからスマホを取り出した。
「美由に彼氏が寂しがってるってLINE送っとくわ」
風間はニッと笑いスマホをうち始めた。
「うっせーな」
俺達のやり取りを見た佐久間がクスクスと笑う声が聞こえた。
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