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「···勇馬君と美由ちゃんって幼なじみなんだよね?」
この沈黙を破ったのは佐久間だった。
「あぁ。家が近所でよく遊んでたんだよ」
「ふふっ。その時から好きだったの?」
その質問に顔が熱くなり、返すテンポが遅れる。
「ふふっ。美由ちゃんも同じ反応してたよ」
「·······」
恥ずかしいやら嬉しいやらで顔がさらに熱くなった。
「美由ちゃんが羨ましい。私もそんなに愛されてみたいな」
「佐久間、モテるんだし彼氏とかいないのか?」
「ふふっ。ありがとう。でも、残念ながらいないの····」
そんなことを話していると分かれ道に行き着いた。
「じゃあ、私こっちだから。また明日」
「あぁ」
軽く手を振る佐久間に背を向け、帰り道を歩いた。
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