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今まで聞いたことがない声。
「·····わ····私は···お···お兄ちゃんのこと好きだよ」
「···········」
「·····これからもお兄ちゃんはお兄ちゃ」
お兄ちゃんの方を向こうと力を緩めた時、お兄ちゃんが私の上に跨がった。そして、私の顎を固定するように片手で押さえつけ、目を近づけてきた。
「それじゃ駄目なんだよ」
真っ直ぐに延びた長い睫毛の奥にある氷のような瞳。
身体全体が石にでもなったかのように動かなくなる。
「·····ここで生活すれば美由も僕を愛するようになるよ」
お兄ちゃんはフッ微笑むと自分の唇を私の唇に重ね始めた。
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