75人が本棚に入れています
本棚に追加
お兄ちゃんは私の唇に舌を這わし始めたが、私は反射的に口と目をグッと固く閉じ続けた。
「·····美由。力、抜いて····美由の全てが欲しいんだ」
呼吸を少し大きくしながら耳元で囁かれる。
「····美由····目を開けて。僕を見て」
甘くて優しい声。
だけど、今は恐怖でしかない。
私は更にきつく目を瞑った。
「····僕の気持ちが伝わらないんだね····じゃあ今度は耳にしようかな」
そう言うと私の片耳にヌルリとした感触が走った。
お兄ちゃんが耳に舌を這わしていることを理解したと同時に前に噛まれた箇所が疼き出す。
「いやぁ」
身体に自由がないことが分かりながらも身体を捩らせ、目を開けた。
最初のコメントを投稿しよう!