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「馬鹿野郎。そんなことは証拠見つけてきてから言え」
安住は星の警察と思えない安易な発言を戒めた。
「名前で被害に遭うんなら、次はお前かもな、星」
急に名前を呼ばれた星刑事は「そんな事になりませんよ。しっかりお縄にしてやります」と返した。
「お縄ってお前……」と安住が突っ込む。
ガッチリした体格で柔道得意の星なら、犯人が少々の腕自慢でも負けることはないだろう。
安住が星を見遣ると、星は両手をポケットに突っ込み星空を仰ぎ見ていた。
「星が全天で煌めいて星降るような景色よりも、街の光が明るすぎて一等星だけ輝いている景色の方がいいっすね」
星がボソッと呟いた。
「何浸ってんだ。行くぞ」
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