プロローグ

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日本語のタイトルは『恋人たちのクリスマス』 まだ恋をした事がなかった頃は、大人になったら誰かに恋をして、恋人とクリスマスを過ごす未来が当たり前のように待っていると思っていた。 大人になってからは、今年こそ恋人とクリスマスを過ごす!と恋愛意欲を盛り上げるのに欠かせない一曲になった。 残念ながら一緒に過ごしたいと思う恋人がいた事は今まで一度も無かったけど。 29年生きてきて、恋人とクリスマスを過ごしたことが無いのは珍しいのかな? 誰もが一度は耳にするこの曲に『恋人たちのクリスマス』なんてタイトルが付いてるもんだから、独り身には肩身が狭い日になってしまったじゃないか。 子供の頃は家族と、大人になれば恋人と、結婚したらまた家族とのクリスマスを過ごす。 友達と過ごすのは恋人のいない人達。 ましてやクリスマスをひとりで過ごすなんて有り得ないというプレッシャーを勝手に感じてしまう。 恋人のいないクリスマスになんて慣れたくはない。 クリスマスに恋人と夜景を眺めながらディナーをするのに憧れる。 年々華やかになっていくイルミネーションを見に行くのもいいな。 一度はそんなクリスマスを過ごせたらいいのに。
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