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「午後から雨が降るでしょう」
お天気お姉さんの明るい声を聞きながら、カーテンを開け暖かな日差しを室内に取り込む。
…というようなドラマみたいな爽やかな朝にはならない。
午後からというより、今すぐ降り出しそうなほど暗い雲に覆われた空だ。
学校行事も旅行も、楽しみにしていた日は雨。
そらだけなら私が雨女とは限らないが、雨に降られて濡れることは何度もあった。
「なんで私が家に着くまで待ってくれないの」と行き場のない怒りの後に「何か悪い事したかな」「嫌なことでも起こるのかな」なんて心までどしゃ降りになってしまう。
天気によって人の気持ちが左右されてしまう事があるが、私は特に影響を受けやすい。
こんなんだから褒め言葉とは受け取り難い「単純」だなんて言われてしまうんだろうな。
少し憂鬱な気分の朝になってしまったが、朝のルーティーンはきっちりこなす。
家を出る1時間前にスマホのアラームをセットし、その3分後に目覚まし時計のアラームをセット。
寝覚めは良いので大抵すんなり起きれるが、念には念を。
起きてすぐ顔を洗えば頭もスッキリ。
私の一日が始まる。
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