幼稚園のマキ先生

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幼稚園のマキ先生

 幼稚園に通っていた頃の娘は、大変だった。 担任の先生は、まだ22歳のかわいい女の子。 髪の毛を、ツインテールに結び、化粧っけのない幼い顔をしていた。  妻の代わりに、父母会でカラオケに行った事を思い出す。 マイリトルラバーの曲を唄っていた。 幼稚園とは関係ない集まりだったのに、良く来てくれた。 卒園後も暫くは、個人的に年賀状のやり取りを続けていた。  娘は、幼稚園が嫌いだった。  3才の子供に逆上がりを出来る迄やらせる。  今は、ひまわりを描く時間です。と言われても、  娘は粘土をしてしまう。    お遊戯会の"ねむねむうさこちゃん"が出来ないと、  友達が体育館の壇上から、マキ先生に引きずりおらされていた。 なんとかお遊戯会が3月に終り、娘は保育園に入園した。  保育園に入園した娘は、朝から夕方迄、ただひたすら、 ツルツルピカピカの泥だんごを作っていた。 それが許されるのが、保育園だった。  
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