星の数はわからない

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「ね?」 「いや、あなたの評価とか、買う前にいらないから。ていうかなに、このノート」 見せて、と言って半ば強引に彼からノートを取り、パラパラめくった。 「え、うそ、『騎士団踊り』が★5!?私はそうは思わないんだけど! え、こっちは★3?まじかー」 たくさんの読書記録、評価の星、ひとことコメントが書いてある。 私と本の趣味は合わない。 でも、こんなマメにノートに記録を付けているってところは面白い。 なんだか可笑しくなってきた。 彼に、笑顔でノートを返した。 「私と本の趣味、合わないね」 「合いませんか」 もう彼に笑顔はなく、気まり悪そうな顔をしている。
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