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つい、笑ってしまう。自分の顔は見えないが、相当変な面になっているに違いない。ほんと、何が「見事」だっていうんだ。たった一人きりで、本来の『エアリエル』の性能を引き出すこともできない、この俺が。
そんな卑屈な考えに囚われながらも、気を取り直して改めて問う。
『今の、件の教団の船だったよな?』
『ええ……残党でしょう』
『残党?』
『数ヶ月前あたりから、「原書教団」の残党が小規模ながらも各地で活動を再開したと、時計台でも話題になっています』
一体どこに船を隠し持っていたのかはわかりませんが、と。輸送艇に乗っている連中も、不思議そうな声を上げている。
完膚なきまでに潰したはずのあのカルトが動き出している、とでもいうのか。拠り所の教主様と教典を失ってなお、連中を駆り立てる何かがあると?
とはいえ軍本部――時計台で噂になっている、というなら信憑性は高そうだ。これは、後でロイドに詳しく話を聞く必要があるか。
『で、何でお前らは教団に狙われたんだ?』
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