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背がちっちゃくてガリガリで、クセ毛で目がクリッとしてて、男子なのになんだか可愛い子。皆木星空くんが転校してきたのは、小6の新学期が始まる4月でした。
北海道の真ん中あたりの山の中にある芦別市。北海道の人さえ「名前は知ってるけど…」っていうくらいの田舎町です。昔は炭鉱で栄えた7万5千人の都会って嘘だよね。遊園地まであったなんて信じてませんからね、わたし。
なして、こったらとこに転校生が…と思ったら、お父さんが大きな会社に勤めていて、全国に支社があるからだって。なるほど。
転校生ってスターじゃないですか。しかも皆木くんは東京から来たというので、みんなバカみたいに緊張してる。おっかしいの。って実はわたしもですけどね。
でも席はなんとわたしの隣!どうしよう…変な緊張感の中、先に話しかけてくれたのは皆木くんの方でした。名札を見てくれてるみたい。
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