☆Ⅳ☆

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 夜、高原に星が降ることがある。それを手にするといいことが起こるんだってさ。  誰かの大事な人がいなくなってしまった日、高原には星が降る。それは誰かに向けた贈り物。名も知らぬ誰かが、名も知らぬ誰かに託す思い。 「何か見えるかい?」 「お星さまが見えるでしょ」  群青色のドラゴンと、草に埋もれてしまいそうなまだ幼い男の子が来訪者を出迎える。  本当に星なんて降るんですか?  そう訊ねた来訪者に、ドラゴンと男の子は笑って見せた。男の子の胸には、しっかりと光の塊が抱かれている。
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