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0話『すぱいという職業』
まいねーむいずみつほこしみず、あいゆーずとぅびーあすぱい。
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みつがすぱいについて知ったのは、小学6年生のときだった。
その頃はなんとなく、将来はどうなっているんだろうって思っていた。
どこにいて、何の仕事をして、誰といて、どんな人になっているのか。
お花屋さんもいいし、お魚屋さんも憧れる。あと、お肉屋さんと野菜屋さんにそれから靴屋さんも。なりたいものがたくさんあって選べなかった。
ある日、夕方のテレビで、子供たちが楽しそうに話している番組があった。口の動きと話している言葉に違和感を覚えてままに聞いたら、海外のドラマで日本語に直しているやつらしかった。
笑い声が時折入り、とても楽しそうだった。でも内容がわからずにすぐ見るのをやめた。
そういえば、ぱぱが海外のドラマを見ていたことを思い出した。
ぱぱの部屋には、入ったことなくてドキドキした。
ぱぱはみつやままの前でタバコを吸わない。でも部屋で吸うから入っちゃいけなかった。
ぱぱにばれないように、物をなるべく動かさずに探していると、本棚の奥に隠されていた。そこには日本語じゃない言葉の表紙がいっぱいあった。
みつのぱぱはこんなの読むんだーと感心した。
すごくドキドキしたけど楽しかった。
中身を見ようとすると、ぱぱが帰ってきた。すごく焦った様子で、怒られるかと思ったら、ままには内緒といわれた。何を内緒にすればいいのかわからなかった。でも必死に何かを隠すぱぱをみて、内緒にしなければという気持ちがわいた。
海外ドラマはすごくおもしろかった。内容はよくわからなかったけど、みつがぱぱの部屋に入ったときと同じ気持ちがわいてきた。
どうやら、すぱいという職業の話らしかった。
銃片手に相手を倒し、仲間を助けたり、弱い子を守ったりして、やさしくてかっこいいすぱいだった。みつはその姿を夢に見た。自分がすぱいになって誰かを助けている姿を。
その日からみつは、すぱいを目指そうと思った。
ぱぱに内緒っていわれたからいわないけど。
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