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────4月
大学生になった立夏が一人暮らしを始め、俺とXIIIのふたりでの生活が再び始まっていた。
9年前とは逆で朝は研究所に行くXIIIを俺が見送り、夜は帰宅するXIIIを俺が迎える。
因みに、XIIIには給料というものが無い。代わりに、XIIIの所有権が戻った俺に報酬という形で毎月決まった額が支払われることになった。
『のえるには家にいてほしい』とのXIIIの希望で、俺は無職を継続することになった。
「ただいま、のえる」
「おかえり。お疲れ様」
「疲れた~! 糖分が不足してるからのえる補給!」
玄関で靴も脱がずに抱きついてくるXIII。俺の成分表に糖分は入ってないと思うけど、XIIIが甘いと感じてくれてるなら別にそれでいいんだけど・・・
「ちょ、ちょっ! せめて部屋に入ってからっ」
「どうしてですか? ここでだって誰かに見られるわけじゃないのに」
首筋に吸い付き甘噛みしてくるXIIIの頭を押し返すけど、器用なXIIIの手先は素早く俺のボトムスのジップを下げ隙間から入り込み下着の膨らみを柔く揉んでくる。
「ダメだって! つかお前立夏が出てってからサカりっぱなしじゃん!」
過去に急成長をしてしまったXIIIは9年間でほんの2、3歳程しか歳を取らなかったようで、伸びた髪を切ったこいつは、俺の記憶の中のXIIIとピタリと重なるくらい何も変わっていない。
以前は俺と4歳しか違わなかったのに今は10歳もの差ができてしまった。
その分、性欲のバロメーターにも差があるわけで・・・
「一日中のえるの中にいたいのを我慢してるんですよ? それだけでも褒めてくれたっていいのに」
「いち・・・っ!? そんなの無理だろ!」
「だったら褒めて」
「う・・・、え、エライ・・・XIIIは、ちゃんと我慢のできる子だ」
「そうです。だからご褒美ください」
「ごほうび?」
「はい。そうだな・・・例えばこのパンツとズボンの隙間から、のえるのココだけ出して『舐めて』ってお強請りしてくれるとかどうです?」
XIIIの指が俺の男性器の先を撫でる。
・・・・・・え、そんなの、裸になるより恥ずかしいんじゃ?
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