死神

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俺は女性をその場に残し、母たちが向かった方へと走る。歩道には蹲る人や倒れている人、皆少なからず血を流している。 その先で重なるように倒れている母と弟を見つけ駆け寄った。 「立夏!! 母さん・・・!」 呼び掛けに返事は無い。 弟の体を抱いても、地面にできた血溜まりが広がるだけ。 体が勝手にガタガタと震え、自分のものじゃないみたいだ。 呪われてるのは俺じゃない。俺に、愛されてしまった人たちだ。 俺はきっと、死神なんだ。
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