不公平な世界の復讐者

魔法世界の悪者

魔法世界でも生きるために必要なの食料、水と空気である。
だがそれらを獲得するのに必要なのはお金ではなく魔力である。
この世界は不公平だ。魔力が高いってだけで面接もなしに高級官僚。
逆に由緒ある魔族でも魔力が低かったらのけ者扱い。
俺(イグニル)は魔力は高いほうだったがこの世界に絶望し魔力が低いせいで食料も十分に与えられてない弟(エル)と一緒に自分たちの家から逃げ出したがもともと魔力が低かったせいか、食べ物が与えられなかったせいか、弟は村を一つ越えたところで高熱を出した。だが今から病院に行ったってどうせ魔力の高いもの順だ。そう思った俺はなけなしの小遣いで弟のために薬を買った。そのおかげで弟はいくらかよくなったがしばらくはここで住むことになりそうだ。とはいっても水も食料もない。魔力の高さを見せれば国からいくらかもらえるが、それじゃあ家にいる時と同じだ。まだ子供だから就職もできない(どうせ魔力しか目に入らない奴らだけだ)。だから俺はこの絶望した世界への復讐もかねて魔力が高いくせに村人をいじめる悪人から食料や金を盗むことにした。弟には悲しませないように黙っていよう。