さいごの法律

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「こりゃいかん」  そう思った神様は再び代表者を招集して、別な法律を考えさせました。  再び100日間のかんかんがくがくの末、誰かが言いました。 「国境があるからいけないんだ、国境を無くそう」  そうして世界法律『国境を無くす』が立法されました。  地球儀からは国境線が消え、世界が一つになったように見えました。  地図から国境が消えただけでなく実際に領土を囲っていた壁やフェンスも無くしたのです。  でも行き来が簡単になったのを良いことに、領土を広めようとする(やから)が現れ国同士の戦争になりました。  そして五分の一の地球人が死にました。 合計すると地球人の五分の二が死んだ事になります。 「こりゃいかん」  そう思った神様は再び代表者を招集して、別な法律を考えさせました。  再び100日間のかんかんがくがくの末、誰かが言いました。 「国があるからいけないんだ、国を解体しよう」  そうして世界法律『地球は一つの国』が立法されました。  これで利害関係もありません、何せ地球が一つの国になったのです。  それで平和になると思われましたが、今度は肌の色や人種、宗教で集まり、主導権争いに発展してまたまた戦争が始まりました。  それで地球人の五分の一が死にました。  合計すると地球人の五分の三が死んだ事になります。
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