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⁂ほら吹き男爵
ほら吹き男爵という喫茶店を過ぎるとぼくたちの下宿はもう直ぐだ。
「明日、何コマ目からなん。」
「1コマ目からあるんよね。遠征から帰って朝一からなんて信じられんちゃ。」
「あっ、力緩めたろ!」
ふたりの間でぶら下がっていたスポーツバッグの重みがこっちの方に掛かかってきた。
「疲れた!」
君のバッグをふたりで持って、ぼくのはリュクでもないのに背中にからってるからなんか損した気分になって空を見上げると冬に向う星はそんなこと言うなよと言いたそうに瞬き輝いてる。
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