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「あと5分か……。歩いてるのは男ばかりじゃん。これで運命の人に出会えるのかなぁ? 真子だろ『この銅像の前で正午ちょうどに出会った人が運命の人だ』って占いを教えてくれたのは」
陽介は幼馴染の真子にそっとつぶやく。
「まあ、しかたないわよ陽介。占いなんて当たるも八卦当たらぬも八卦だしね」
―― ゴーン、ゴーン、ゴーン ――
「正午になっちゃったね、陽介」
「そうだなあ、真子。なんか結局可愛い子は誰も通らなかったし……。教えてくれたお前には悪いけどさ、やっぱり占いなんか信じない方がいいな」
「へぇー、そうなんだ。私はその占い信じちゃうな💛」
陽介の腕を掴みながら真子が陽介を見つめる目は、幼馴染以上の真剣さだった。
了
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