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「11番」と俺。
「そうだろうな。じゃあ俺は9番」とマコト。
「7番」と俺。
「ほう……じゃあ5番」とマコト。
残るは3番と1番……。
「最後は……3番」
「なら、俺は残った1番だな」
背筋を整えてマコトが言った。
「お前が11番、7番、3番で、俺が9番、5番、1番」
「そうだ」
「ファイナルアンサー?」とマコトが首を延ばして言った。
「ファイナルアンサー」と俺は首を縦に振った。
「じゃあ、運命のゲームの始まりということで……スタート」
マコトの合図で、俺たち二人の命運を握るゲームが始まった。
表示板を見つめていると、1つ目の審判がすぐにやってきた。
「ピンポーン」
俺たちの緊張感をまるで無視した軽やかな音が流れる。
表示された番号は……11番。
「お待たせしました。いかがなさいますか?」
「ほうれん草のスパゲッティのドリンクバーセットと、お子様ランチで」
「お子様ランチは何になさいますか?」
「ぼく、はんがーぐがいい。はんがーぐ」
「はいはい。ハンバーグセットでお願いします」
「わーい。はんがーぐ。はんがーぐ」
若い母親の声に被せてきゃっきゃ騒ぐ男の子の声が聞こえる。
「よかったな」
「順当だな」
「そりゃそうか」
「このくらい予想できないと」
二人の男は声のトーンを変えずにつぶやいた。
「ピンポーン」
続いて2人目。
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