Yuki side③傷

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Yuki side③傷

あれから2週間 わかってはいたけど、ご飯のお誘いがなくなればLINEの着信もなくなる 普通に挨拶もするし仕事もするけど 冗談や雑談は少なくなった これが普通 これでいいんだよね チームで患者さんの看護にあたる世界 『チームケア』 みんなの和を乱したらダメだもんね 本音のトコロは 狭い看護師の世界、睨まれたらやっていけない 弱い自分 病棟に行けば、いつもそこにいるんだけど なんだか遠い存在になっちゃった フイに目が合う どうやら、無意識に目で追っていたらしい 「後藤さん、回診行くよ〜」 「あ、はい。」 慌てて包交車を押して行く センセイにとっては、別にたいしたことじゃないんだろうな 気付いてしまった自分の気持ちに蓋をする きっと、時間が解決してくれる 〜〜〜 それなのに、気付くとセンセイのことを考えてしまってる 「はぁぁ」 「ちょっと〜後藤さん!何してるの?」 休憩室に入ってきた きょうちゃんが叫んだ 「え?何って、コップ洗って...」 手元を見たら え??血だらけ? なんで?
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