0人が本棚に入れています
本棚に追加
あまりの内容のショッキングさに西野の心はブレイクし、地面に「の」の字を描く機械と成り果てた。けれど、すぐさま飽きたのか「のり」「りんご」と一人遊びを初めていじけ始める。
香川はその様子にため息をついてから、西野の横に座った。そして二にしのの耳元でギリギリ聞こえるくらいの音量で囁いた。
「ここだけの話だけどさ、凛花はさ高校の文化祭を楽しめなかったんだよ」
「え?」
急にされた真面目な話に、西野は思わず顔をあげる。予想通りの西野の反応に香川は内心ガッツポーズを決めながらも、表面には出さずに真顔のままににしのに続きを話し始める。
「高1の時の文化祭前に、友達が交通事故で死んでしまったんだ。そのショックでその年、次の年の文化祭は参加出来なかったんだって。
高3の頃にはこの活動してたから、参加してないらしい。
だから、「友達の為にも、遅れたけど青春を取り戻す!」って言って文化祭企画をしたらしい。実際、俺たちの文化祭楽しかったって凄く喜んでたよ」
予想外の展開についていけない西野の顔は、鳩に豆鉄砲が当たったような顔になった。
最初のコメントを投稿しよう!