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僕の書いたリア充が、赤いハートで囲まれ。
ハートから伸びた線が、ハートの相合傘を描き。
相合傘の左右に、僕と彼女の名前が書いてあった。
添えてある文章は、シャープペンシルの黒色。
[リア充カップルになってくれるなら。サイゼリアでいいですよ。
私、マルゲリータピザが食べたいです。半分こ、しませんか?]
耳のつけ根まで真っ赤に染まった彼女が、おずおずと僕を見上げる。
トマトソースのような赤い顔をしつつ、僕は勢いよく返事を書いた。
[トッピングして! チーズ2倍にしよう!]
────☆☆☆────
今日、僕は。
大好きな彼女と一緒に、サイゼリヤに行く。
焼きたてふわふわなピザよりも、トロトロに溶けたチーズよりも、熱い熱い気持ちを。
今度こそきちんと、彼女に伝えるために。
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