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✩.*˚
ありがとうございました!
最後のお客さん
かわいい女の子
高校生くらいかな?
あんなに大事そうに袋抱えて
私は なんだかきゅんとした
だって
春望さんの写真家また売れた
そうまさにいま!
あの子と私は趣味が似てる
えっへへ
「美結」
満足して閉店準備をはじめたところ
蓮によびとめられた
「なに?」
「春望さん」
蓮はちょっと
戸惑ってる
「そんなに好きか?」
あたりまえでしょ?
私のスターだもん!
「春望さんはいてくれるだけでいいの!」
ごにょ ごにょ
蓮は
魔法使いが呪文唱えるみたいに
口の中で言葉をえらんでる
「あのさ 」
蓮が何かを言おうとしたとき
私のスマホが鳴った
「あ!五月」
五月(さつき)とはお母さんのこと
「はーい」
私はスマホをタップする
蓮は すこし 悲しそうな顔をした
?
私は五月との会話に夢中になってて
そのときの
蓮を無視しちゃったんだ
後で聞けばいいやって
聞けばいいや
電話を切ると
そそくさと片付けをはじめた蓮の背中をおって
私も片付けをはじめた
「蓮」
「なに?」
「ラーメンたべてく?」
本屋のはいってるショッピングモールのちかくに
美味しいラーメン屋さんがあるの!
チャーシューメンが
最高!
寄ってこ?
いや
いいや
蓮は目をそらせると
レジ上げをした
「じゃ!」
精算がおわって
蓮は
背をむけた
おい!
おい!
なんか冷たくないか?
背中が妙に冷気ただよってるぞ
「腹痛いから帰るわ 」
え?
いってなかったじゃん
そんなの
私はちょっと不意をつかれた格好
「蓮てばさ」
「またあしたな 」
おーい!
ぼっちでかえるのか?
私
再び鳴り出したスマホを握りしめて
私は唇をとがらせた
「ハイ!」
ちょっと乱暴に
電話に出ると
五月だった
「今日はアンタのすきな牛肉コロッケよ」
まじで?
さっきの寂しさはどこへやら
俄然帰る気MAXの私である
お気楽!
五月のコロッケおいしいんだ!
るん!
スキップしそうな勢いで ショッピングモールをでる
明日は
コロッケパンにしよーかな
何て星空をながめた
「あ!」
流れ星
きらっと
煌めいて星は消えた
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