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「しかし。社長?エンジェルは人気者ですよ」
「だから良いんじゃないか」
世界中が注目している美しい優しいエンジェル。そんな彼女と結婚したいと話すスポンサーの話を彼は拒むことができなかった。
そしてエンジェルの誕生日。この日に彼女と社長の結婚報告をした。
画像の花嫁姿のエンジェル。指にはリングをはめさせた彼は、これをTwitterにあげた。これは全世界にニュースとして流れた。
すると恐ろしい速さでコメントが送られてきた。しばらく誹謗がなかったエンジェルに、矢の様に悪舌が送られてきた。
『金目当て』『汚い』『結婚相手も最低』など創設者の彼はこれに震えていた。
「素晴らしい。これでお前は世界中の嫌われ者だ。良いぞ、エンジェル」
広告費や彼女のドレスの問い合わせに、彼は嬉しさに身悶えていた。
そんな時。事件が起こった。社長が殺されたのだった。
「そうですか。犯人が逮捕されたんですね」
「ええ。うちの元警官でした」
エンジェルが好きだと言ってくれた警官は、彼女と結婚した社長を殺してしまった。自首してきた彼を知り自分の命が助かったことに彼はほっとしていた。
そしてこれ以外にも事件が多発していた。エンジェルの結婚を気に病み自殺した男が後を立たなかった。創設者はまた警察に呼び出された。
「なんとかならないか」
「そうですね。一応、未亡人なんですけどね」
警察はこれ以上の事件が起きればエンジェルは廃止しないとならないと脅しをかけてきた。
彼は自宅に帰ってきた。そして妻に相談した。
「そうね。エンジェルはDV被害に遭って入院していることにすれば?」
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