4 天使のTwitter

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「社長。今月の売り上げ報告をみましたか?」 「ああ。すごいね」 エンジェルがマスクをして外出しよう、と呼びかけると、「偉そうだ」「お前が言うな」「余計なお世話」などコメントが相次いでいた。さらに男性らしき人からも中傷が載っていた。 このおかげなのか、近年いじめが減ったとニュースがありエンジェル効果が指摘されるほどであった。 「それとメールにあった新しい試みって何だい?」 「そうそう!それなんですけど」 ある企業の秘密の依頼。それはある洋服会社の服をエンジェルに着せて欲しいと言うことだった。 「このブランドは依頼主のアパレル会社のライバル会社みたいですよ」 「へえ。まあ。法に触れない範囲なら良いさ」 「他にもですね。こんな依頼もありました」 同じ理由でアクセサリーやバッグの話があった。彼らは依頼通りにエンジェルに施していた。 こんな誹謗中傷のエンジェルの検索数はいつも上位であった。 女性のストレスの矛先。男性からはやっかみと美しい彼女への憧れと憎しみとなっているようだった。 このエンジェルを作っている彼は、矛先が自分にこないように徹底的に注意していた。時には殺人予告が送られて警察にも呼び出されたが、エンジェルが架空のものであることと、彼が自ら防衛していることを知り、黙認していたのだった。 そんな時、担当の警察官が恥ずかしそうに呟いた。 「自分は何を言われても気丈に振る舞っているエンジェルさんのファンなんです」 「最近そう言う人がいるんですよ。へえ。お巡りさんもですか」 彼はこの警官にお世話になっているので、翌日彼に関するTwitterをあげた。
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