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そんななか、わたしは先日、「カルナヴァル」という作品で、このコミュニティの中のコメディ部門で1位という栄誉に預かった。
とはいっても、瞬間最大風速的な1位だったから、取材が殺到とかそんなことはなかったけれども、それでも次作を早く、という依頼もあるにはあった。
書けないわたし、それが、傷ついた星雲であり、死んだ指というわけだった。
そろそろ個人指導室に行かないと、とわたしは席を立った。
あの、七瀬玲さんに直接小説のことを教えてもらえるなんて。七瀬さんの創作コースでさえ受講するにはなかなかとれないチケットがあるというのに。
ドアには、美は幸福を約束すると木製のプレートがかけてある。
一応ノックして、わたしが先に来たことを確認して椅子、当然ドア側の椅子に座る。
すぐに七瀬さんがやってきた。
「書けないのね」
と一瞬で見抜かれた。──そうです。あれからプレッシャーもあってろくに書けない状態が続いています。
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