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「どこでもいいでしょ・・同業者の先生には教えてあげない!」
病院名を知られることで、いろいろ推測されるのが京子には煩わしいようである。
「そりゃそうと京子・・話が変わるんだが、良いかな?」
「いいわよ・・どうぞ」
京子は冷蔵庫の扉を開けると、2Lのペットボトルを取り出し、食器ケースからはグラスを二つ掴んで戻ってきた。
「先生、お茶飲むでしょ?」
「うん、飲む・・」
「はい、ここに置きますね・・冷たくっても良かったですか?・・」
2人はお寿司を食することで、暫くの間、無言の時間を過ごした。
そして幾つかのお寿司の味を楽しんだころ、再び山本が話し始めた。
「京子さんも知ってるよね? 私が週刊誌の記者に追われたって話し・・」
「そうね・・私と食事している写真を見せられたって、前に先生から聞いたことある」
「探偵社の片桐君に依頼をした辺りから、暫く尾行は治まっていたんだがね・・どうやらその記者さん、また悪い病気でも始まったみたいなんだな・・
今夜も片桐君が居なければ、ここのマンションも知られるところだったんです、京子さんも気を付けてくださいね・・おかしなことが有ればすぐに私に連絡するんですよ! よろしいですね!」
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