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「はい、分かりました・・私の携帯アプリに話を戻しましょうか」
山本は先ほど取り出した携帯を手にしながら、なにやらつぶやいた。
「電源を入れなきゃ通話出来ないし・・電源を入れると、たちまち居場所が知られてしまうってことか?・・これじゃ携帯が使えないってことだよね⁉ 私としたことが、こりゃ不便なものを買ったもんだ!・・」
「先生、どうしたの?・・まさか電源の入れ方知らないの?」
「そうじゃないよ・・このままじゃ私が電源入れるとだね・・芹沢に居場所を教えるようなもんだろ・・だからどうしたものかと悩んでいるんです」
「先生のその山岳アプリ?って言うんだっけ?・・それって、そのアプリだけのオン・オフスイッチって付いてないの?」
「そんなこと僕はしたこと無いけど・・出来るんだろうかね?」
「先生、ちょっと貸して・・」
京子は山本の携帯を手にすると、電源を入れた、そして山本に尋ねた。
「先生、その登山アプリって、正式には何て言うの?」
「正式かどうか分からないけど、いつも登山情報から入っていくんだ」
「登山情報ね・・」
京子はアプリの一覧表から登山情報を探し始めた。
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