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第三話
彼女はある日、アカシアの木の下でこう切り出した。
「真くん。実は私、人間ではないの」
「私の国では、人間との恋が禁止されているの。だから…その…真くん。
もう会えないの。」
「えっ…。星夏…」
星夏は真に抱きついた。
「星夏、出会った時から君が好きなんだ。」
「私も、真くんのこと、好きだよ」
「真くん、私たち
アカシアの花の花言葉みたい。
やっぱり離れたくない。もう少しだけ、私の国のルールを破っちゃおうかな。」
「アカシアの花言葉って…」
「"秘密の恋"だよ。」
星夏はこの日から少しの間はいた。
だが、ある日突然彼女は自分の国へ帰ってしまった。
それから再会することができなかった。
でも、あの夏の恋は
僕と彼女のひと夏の思い出となった。
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