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「これで良かったのだろうか」
私は何度も考えながら、夜道を歩いていた。
ポケットには、霊媒師から預かった護身用具が入っている。そして、髪には白いカンザシが刺さっている。
出来れば使いたくない。しかし、霊媒師の言った事が本当なら、「私は私の手で」断ち切らなければならない。
本当に星が綺麗な夜だ。私はふと立ち止まって空を見上げた。
すると、一台の車が暗い夜道を猛スピードで走って来た。結構なスピードだ。私は慌てて歩道に身を寄せると、絶句した。
「ばぁばだよ、ばぁ」
急に車のライトはお婆ちゃんの顔になり、満面の笑みで私に迫って来た。
「ばぁばだよ、ばぁ」
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