〜début〜

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順調に売り上げを伸ばし、最高記録をたたき出したジェジュンは、ある意味伝説となった 毎日引っ切り無しにやって来るジジ目当ての客たち。 それに比べて、すっかり意気消沈な嬢達。ジジの休みの日なんて、開店休業状態ってくらい売り上げが落ち込む(笑) ジジだけでもやっていけるんじゃないかっていう位の勢いだ。 あまりの盛況ぶりにボーイを一人雇う事にした。 「ジュンスです、ウキャンキャン//」 「雑務が多いけど、よろしくな」 「はい!!体力だけは自身がありまっす!!」 「じゃ、頑張ってな!」 「はい。うきゃんw」 ジュンスの仕事ぶりは至ってまじめで、それに加えぶっ飛んだ天然キャラとオヤジギャグが荒んだ嬢達の心を癒し、密かに嬢達の間でファンクラブが出来るほどだった 「ジジさん休みだと、暇ね(笑)」 「ほんとね(笑)」 「でも、ジュンス君のオヤジギャグが癒されるわぁ(笑)」 ジュンス君が来てから。嬢達の間でジジの陰口をたたく者が居なくなった おかげで店の雰囲気が良くなってきた そしてジジは、初めての給料日には今まで見たこともないような数字を叩きだした 「マジで・・・?こんなに貰っていいの?」 「ああ。うちの売れっ子ナンバーワンだからな。それと、今後はどうする?」 「もう少しやってみようかな。面白くなってきたし」 「ホントか?助かる!!じゃ、あと1か月頼むよ」 「分かった」 あと1か月。あと一か月だけ・・そしたら店長も帰って来るし、俺も柵から抜け出すことが出来る・・・ そう思ってた。 女装の為か、どんどん綺麗になっていくジェジュン。 いつの間にか一緒に暮らすようになった。・・・と言うより、飲みすぎて帰れなくなったジェジュンを俺が毎晩連れて帰るから、家が必要なくなったらしい。 本人は節約だ!!とぼやいてるけど(笑) それに、何処で客が見てるかわからないからと、プライベートでもユニセックスな服を着るようになったし、料理の腕前もプロ顔負けで、女子力の高さに脱帽した いまだに風呂上りや着替えなんてドキッとするし、気が休まる事はないけど。 黒服とキャバ嬢は一線を越えてはならないという社則があるから、自ら犯すわけにはいかない。
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