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〜incident〜
ジジがクラブAGEHAに来るようになって1か月。仕事にも慣れた頃、一人の客が頻繁に来店するようになった
その客は、酒を一滴も飲まないでジジにばっかり酒を進め、しつこくアフターに誘ってくる。
そんな客にジジはのらりくらりアフターをかわす。
ジジが他の指名の為に席をはずしている間、指名のない嬢達が交代で相手をするのだが、この客はジジ以外とは一言も話さず目も合わせないで、席を離れたジジを刺すように見つめているらしい。
「キモチワルイ」
と嬢達の間で広がる不信感。
「ジジ。あいつには気を付けた方がいい」
「え~?なんで?普通にいい人だよ?」
「それはお前にだけだよ。他の嬢達には一言も話さないし、目も合わさないらしいんだ」
「そうなの?気にしすぎじゃない??」
「とにかく、気を付けろ」
「分かった。でもいざとなったら俺、男だし何とかなるっしょ?」
「・・・だといいんだけどな」
そうだよな。此奴もこんな仕事してるけど、一応男だもんな(笑)
そんな会話をしていた矢先、事件は起こった
「キャー!!」
「な・・どうした?!」
すぐに叫び声がする方に走った
ジジに包丁を突き付ける例の男
「ジジ!!」
「お。落ち着いて、ね?」
「こんな時に落ち着けるか?一体いつになったらアフター付き合ってくれるんだよ?」
「わかった、わかった。今日行くから、ね?そんな危ないものしまってくれないと、みんながびっくりするよ、ね?早くしまって?」
「・・・・・・」
ジジの言葉に素直に応じる男。
「・・・・ホントに大丈夫か?」
「大丈夫、チャンミン心配するなって。」
「でも・・・」
「少し相手にしたらすぐに帰るから。それに、俺だって男だぞ?あんな奴には負けない」
「分かった。もし、なんかあったらすぐに呼べよ?待機してるから」
「ああ」
一抹の不安を抱えたままジジの背中を見送った
それっきり、ジジとは連絡取れなくなった
PPPPPPPPPPPP・・・・・PPPPPPPPPPPP・・・
「お掛けになった電話番号は電源が入っていないか、電波の・・」
ブチツー
「クソっ!!」
ジェジュン、一体どこに・・・
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