私には可愛げがない

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「香坂くん」 振り返るより先に認識していたがやっぱり彼だった。 どうしてここに? 「さっきはすみません。  セクハラとも取れるような発言だったと思います。  変なことはしません、女性一人で歩いて帰るのは危ないので駅まで送らせてください」 少しも悪くない彼に謝罪させている罪悪感と追いかけてきてくれた嬉しさでまた胸がいっぱいになる。 さっきのことを謝って、来てくれたお礼を言わないと。 駅まで5分はある、それだけあれば十分だ。 さっき存分に捻くれた分、今からは素直に。 まずはごめんなさい。って
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